『俺と姉ちゃんは美人姉妹?!』~第2話「姉ちゃんの突然の提案」~
東京スカイツリーにも行った。普段は強気な姉ちゃんも高所恐怖症だからか展望台で震えてる。おかしな話かもしれないけど、そんな姉ちゃんがかわいく思える俺。
「翔太、高いとこ苦手だったよね?ごめんね。帰ろうか?」
姉ちゃんはこのように何でも人のせいにする。俺は高所は割と平気だ。まして建物の中なら安心だし。でも、反抗したらまた怒られそうだから何も言わなかった。
「じゃあ、お寿司食べようか?回らないお寿司屋さんにしようよ」
「寿司は静岡の方が旨いんじゃね?どうせなら東京でしか食べれないものにしようぜ」
「あまりないよね。東京名物とか。じゃあ、つまらないから女装しにいこうか」
「は?女装?」
「だって翔太を女装させるために東京に連れてきたんだもの」
まただ。姉ちゃんはいきなり突拍子もないことを言い出す。
「女装ねえ。でも、俺なんかが可愛くなれるかな?美人になれるのかな?それが怖いよ」
正直自分の顔に自信が無い俺。女装して綺麗になれるような気が正直しなかった。でも、綺麗になれるならちょっとやってみたいなって気持ちも無いわけでもない。