「うわっちゃー、何だこれ!」
目的地の体育館の駐車場の入り口に着いた途端、僕の母親が声を揚げた。入り口はフェンスで閉鎖されて
いて、
(駐車場立体化工事中)
の看板が立ててある。すぐに案内の女の人が車に駆け寄ってきた。
「おはようございますー。今日のバレーボール大会の方?」
「え、ええそうですけど」
「お早いですね。申し訳ないですがロータリーぐるっと回って、今着た道戻ってT字路左に行って下さい。
三〇〇メートル先に臨時の無料駐車場ありますから」
「…はーい…」
「選手の方ここで降りて、玄関入って右にまっすぐ行くと更衣室有りますから」
「…ありがと…」
僕の母親との会話の後、車から離れて、後ろのママグループの車へいく案内の女性。
「どうする?」
「これじゃ駐車場で着替えたら入り口とかでばれちゃうね」
後ろの席の僕?達女の子グループもちょっと黙って顔見合わせる。と突然、
「行こう!」