僕の姉貴の一声でみんな荷物持ってばらばらっと車から降りて体育館の玄関へ。
「わかってるよね?昨日の晩教えた事。服の脱ぎ方とか、トイレの事とか、女言葉とか、試合で点入った時
の事とか」
「わかってるわよ」
女子更衣室へ行く間の廊下での姉貴の小声に、ついうっかり女言葉が出る僕。それにぱちっと僕の手を軽
く叩いた後、姉貴は僕の手をぐっと引いて、そして
(わあ、とうとう僕)
女の子しか入っちゃいけない聖域の一つ、女子更衣室に僕は連れ込まれた。
「おはようございます。えっと、British Peachesの方ですね。Bブロックの奥になります」
女子更衣室の中の多分防犯の為の女性スタッフの一人に案内されて、指定の場所に陣取った僕達。床は綺
麗な板張りで出入り口と他数箇所に大きな姿見のある綺麗な所で、女子専用の為か香水の匂いが漂ってい
た。
早めに来たので僕達の他には他のブロックの奥に一組だけ。これならなんとか平気。
後で僕達のチームのママさん達四人が入ってきて、早々着替え開始。ワンピを脱いだ僕の姿を姉貴も含め
て指さして笑う他の女の子。
「あ、あの日用のパンツなんだ」
「あれだとぺちゃってうまく隠せるかも」