美咲との友達関係が深まるにつれ、僕はいつか彼女に「本当の自分」を話さなければいけないと感じていた。彼女の前では「優花」として振る舞っていたが、女装をしていることを知られたらどう思うだろう。

ある日、放課後にカフェで話していると、美咲がふと真剣な表情で言った。

「優花ちゃん、なんか悩んでることない？」

「え……なんで？」

「いや、なんとなく。優花ちゃん、いつも明るいけど、時々何かを隠してるような気がするんだ。」

その言葉に、僕は胸が苦しくなった。これ以上隠すのは不誠実だと感じ、意を決して話すことにした。

「美咲、実は……僕、本当は男なんだ。」

美咲の表情が一瞬固まった。その瞬間が永遠に続くように感じたが、やがて彼女は笑顔を浮かべてこう言った。

「そうだったんだ。でも、それが何か問題なの？」

「えっ？」

「だって優花ちゃんは優花ちゃんでしょ？男とか女とか関係ないよ。」

その言葉に、僕は思わず涙をこぼした。