ある日、サロンでの仕事が終わった後、悠斗は鏡の前に立って自分を見つめた。そこに映る自分は、いつもの自分ではなかった。美しいドレスに包まれた姿に戸惑いを覚えつつも、心のどこかで「これも自分なのだろうか」と考え始めていた。

「こんなの、僕じゃない…でも。」

その日以来、悠斗は女装を強要されるたびに、少しずつ自分の新しい一面に気づいていく。美絵の意図とは逆に、悠斗は自分を見つめ直すきっかけを得ていた。