ラビリンスで始まる恋 | 女装サロンラビリンス-東京都西東京市-西武新宿線田無駅より5分

東京に転勤してきたばかりの僕は、週末になると自分の趣味を探して街を歩いていた。そんなとき、西東京市の商店街をふらふらと歩いていると、目を引く看板を見つけた。

「女装サロンラビリンス…？」

一歩足を踏み入れると、そこは非日常的な空間だった。ドレスやウィッグがずらりと並び、きらびやかなライトが店内を照らしている。受付カウンターの向こうで笑顔を向けてくれたのが、彼女――スタッフの沙織だった。

「いらっしゃいませ！今日は体験ですか？」

その声の柔らかさと笑顔に引き寄せられ、僕は気がつけば体験コースを申し込んでいた。

「こちらのドレスが似合いそうですね。」
沙織さんが選んでくれたのは、シンプルだけど華やかなデザインのワンピース。続けてメイクとウィッグの準備が進む。

「はい、これで完成です！」
鏡を見ると、そこには全く別人の僕が映っていた。恥ずかしさと驚きが入り混じる中、沙織さんが言った。

「とっても可愛いですよ。女装って、自分の知らない一面を見つけられるんです。」

その言葉に僕の心は不思議と温かくなり、この場所に通いたいという気持ちが湧き上がった。

それからというもの、僕は週末になると女装サロンラビリンスに通うようになった。沙織さんが選んでくれる衣装やメイクのアドバイスはどれも的確で、僕はどんどん女装の楽しさに目覚めていった。

「颯太さん、今日はこんなスタイルはどうですか？」
沙織さんの提案するコーディネートはいつも新鮮で、僕の世界を広げてくれた。

気がつけば、サロンに通うことが生活の一部になっていた。そして、沙織さんに会うためにサロンを訪れるのが一番の楽しみになっていた。

ある日、沙織さんがふと口にした言葉が僕の胸をざわつかせた。
「このサロン、私にとってすごく大切な場所なんです。お客さんが楽しそうにしてくれると、私まで嬉しくなります。」

その真剣な眼差しと優しい声に、僕は彼女のことがますます気になり始めた。これはただの憧れではなく、恋だと気づくのにそう時間はかからなかった。

意を決して、沙織さんに気持ちを伝えることを決めた。
「沙織さん、僕は……あなたが好きです。」

彼女は驚いたように目を見開いた後、少し微笑んだ。
「ありがとうございます。でも……私と付き合うには覚悟が必要ですよ。」

「覚悟？」

「このサロンをもっと盛り上げるために、女装サロンラビリンスで働いてみませんか？それが、私の隣に立つための条件です。」

思いもよらない条件に僕は戸惑ったが、彼女の隣にいるためにはそれが必要だと理解し、受け入れる決意をした。

女装サロンラビリンスのスタッフとして働き始めた僕は、沙織さんや他のスタッフと協力しながらお客さんを迎えるようになった。初心者のお客さんにメイクを教えたり、衣装を選んだりする中で、僕も少しずつ成長していった。

「颯太さん、最近すっかり頼りになりますね。」
沙織さんのその言葉に、僕は心の中で大きくガッツポーズをした。

そんな中、サロンに危機が訪れる。近隣の店舗から「利用者の増加で近所が混雑している」というクレームが入り、営業方針を見直す必要が出てきたのだ。

スタッフみんなで話し合い、SNSで混雑を避けるための予約制を導入するなどの対策を立てた。僕も必死に動き回り、沙織さんを支えるために全力を尽くした。

危機を乗り越えた後、サロンはさらに人気を集めるようになった。そして、僕と沙織さんの距離も自然と近づいていった。

「颯太さん、あなたがこのサロンに来てくれて、本当に良かったです。」
沙織さんのその言葉に、僕は勇気を出して再び告白した。

「沙織さん、これからも一緒にサロンを盛り上げていきたいです。そして、僕の隣にいてくれませんか？」

彼女は静かに頷き、笑顔を浮かべた。
「はい、よろしくお願いします。」

エピローグ
東京・西東京市にある女装サロンラビリンスは、今日もたくさんの人々を迎え入れ、新しい自分を発見する場となっている。そして僕は、沙織さんとともにこの場所を守り、育てていく。

「さあ、今日も一日頑張りましょう！」
僕たちの声が響く女装サロンラビリンスでは、また新たな物語が始まろうとしていた――。

完

女装小説ラビリンスで始まる恋