「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第10話~」

気が付いたら俺はベッドの上だった。
しかも、横にはカズちゃんが寝ていた。

「うわああああ」

「あら、たくちゃん起きたのね。ここは私の家よ。昨晩たくちゃんが酔いつぶれちゃったからうちに連れてきたのよ。ベッドがあいにく一つしかないから一緒に寝てたけど、何もしてないから大丈夫。あ、たくちゃんの寝顔がかわいくて、またほっぺにキスをしちゃった!かわいいから強制執行~♪」

「・・・。今何時だ?げっ朝の10時!うわあ、うちの会社は遅刻に厳しいからもうクビかも・・・。人生終わった・・・」

1回遅刻したくらいでクビになるかもしれない会社なんかやめちゃいなさいよ。・・・こうして出会ったのも何かの縁だし、私の会社に来る?今の年収くらいは保証してあげるわ」

冗談なのか本気なのか分からなかったけど、真に受けて俺は大学卒業してから13年勤めた会社を退職し、カズちゃんの会社に入社することにした。
カズちゃんなら人生を託してもいい気がして。