「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第33話~」

「・・・じゃあ決まりだね!とりあえずお付き合いしましょう。せっかくだからデートしない?記念にさ」

「うん。カズちゃんには内緒な?」

これで・・・良かったのかな?

そして、次の日。カズちゃんと居酒屋へと向かった。会社では上司と部下。会社を一歩出たら飲み友だ。

「たくちゃんさあ、あたしに何かを隠してない?」

「は?何を?てかカズちゃんってマジで東大出てるの?凄いねー」

「・・・もしかしてあなたWikipediaを見たわねえ~?」

「Wikipedia?今さらカズちゃんの事なんか知りたくもないわ。同僚の山崎さんが言ってたんだよ」

危ない危ない。天使との話をうっかり話さないようにと話をはぐらかしたつもりが、墓穴を掘るところだった。

「ふふ、東大出てもハゲる時はハゲるのよ・・・」

自虐ネタなのかどうなのか。笑っていいのか励ますべきなのか。 いや、ハゲ増したらまずいか・・・。ああ、くだらない。

「東大は関係ないだろ・・・。それよりさ、カズちゃん的には俺はどんな女性と結婚したら幸せになれると思う?」

「エンジェルみたいな人がいいんじゃないかしら?エンジェルみたいな人ね。エンジェルって日本語で何て言うんだったかしらねえ?」

コイツ、気付いてるな。もう少し変化球を交えながら探りを入れてくればいいのに、わりと豪速球で探ってくる。