「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第32話~」

「ありがとね。あと、私ね、もう女の子卒業したいの。男になるつもりなの。でも、性転換はしない。男の私は愛せる?」

ん?また何か新しい問題が出てきたような気がしてきた。天使は天使。しかしどうやらこいつは男として生きていきたいようだ。

女としての天使はきっと愛せる。

けど、男として生きていく天使を愛せるだろうか?
俺は質問に答えられずにいた。

「重く考えないで。結婚するなら女としての役割は果たします。お望みなら子作り、出産もします。ただ、基本的には男として接して欲しいかなって」

天使の胸の中も複雑なんだな。でも、そんな天使を守れるのは俺くらいではないだろうか?
天使はルックスがいいから男はたくさん寄ってくるだろう。でも、俺みたいに天使を15年間も思い続けたやつは・・・いない。

性転換したって天使は天使だ。受け入れてやろうではないか。俺は変態だし、ハゲかかってるし、メタボ気味だし、顔もイマイチ。でも、誰よりも天使を大事にする自信があるんだ。

「分かった。男になりたいならそれでいいよ。むしろ天使が望むなら俺も女になる。それじゃダメかな?俺には天使しかいないんだから・・・」