「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第35話~」

「まあ、書類だけの夫婦関係、親子関係なんだけどね。あまり会わないし、別居してるし。子供もそこそこ大きいわ。一応妻の銀行口座には毎月決まった額を送金してるけど」

「・・・まあいいじゃねえか。どうだっていいよ。カズちゃんと結婚しようなんて思ってないし独身だろうが何だろうが俺らの関係は永久に不滅じゃね?」

「あ、ありがとう。そんなことを言ってくれるのはたくちゃんだけだわ!」

あれ、何の話をしていたんだっけ?そうだ、天使と今後どうするのかっていう話だよな。

「話戻そうか。実は、引っ掛かってる部分もあるんだ。俺は本当に天使が好きなのかなって」

「独身をこじらせるとそうなのよね。これを逃したらもう結婚できないかもって思って、不本意な結婚をする人も少なくない・・・」

全てを読まれているような気がした。いや、何故かカズちゃんは俺の心の中を俺以上に適切に読み取っているようだ。

「あの、やっぱり聞いてもいいかな?カズちゃんの奥さんってどんな人なのかな?」