15,慶次と兼続の事情シリーズ①『親友の秘密』
それからリマは、今日は自分では無くて、幼なじみを変身させて欲しいことや、基本的な流れでのプランでお願いしたいこと、そして自分も同席したいことなどを告げた。
目線を上げると慶次と目が合ったリマは、その流れでウインクをした。
それに、ドキッとしてしまった慶次だが、目の前にいるのは幼なじみの兼続だ、中身は普通の男だ、と慌てて首を振った。
話がまとまったようで、スマホをバッグにしまったリマは、ブレスレットタイプの腕時計を見るために左手首を内側にくるっと返す。
「丁度いいじゃん♪慶次、10分後に出発ね」
「えっ!それ、マジで言ってんの?!」
「私は、いつでも本気です。こと、遊びに関しては、ね♪」
「……マジかよ」
リマにせかされながら、出かける準備をさせられる慶次であった。