泉ちゃんママの釈明に審判員のおばさんがちょっとびっくりするけど、横の別のおばさんが口を挟む。
「あ、ああ、今時そういう子いますよ」
「あ、そうなの?」
呼ばれたのが、ひょっとして僕が男の子なんじゃない?というのではなく。生理中に試合に出て大丈夫な
の?という事だったので僕を含めみんな一安心。
「万一そういう事になったら、控えの選手もいないので、棄権してくださいね。お子さんの体も危ないです
から」
皆で審判席の人にお辞儀して去ろうとした時、練習中止の笛が鳴った。その時、すぐ横の審判席にブルー
のユニフォームの別のチームの女の子達が点呼とゼッケン受け取りしてたんだけど、それが後々響いてくる
なんてその時は思わなかった。
「ああもう、心臓止まるかと…」
そう言いながら僕の母親と僕達が他のママ達の待つコート脇に行くと、他のママさん達が神妙な顔してい
た。