と言う僕。試合が始まると、流石に強豪女子のチームといえども僕にとっては普通に体育の授業のバレー
ボールとあまり変わらない。けどチームの他の女の子は流石に見劣りする。
姉貴からあまり派手に動かない様にと言われたけど、僕は本気を出してサービスエースで何本か、そして
力控えめにして狙い撃ちアタックで何本かポイントを取った。
「セイヤー!」
ポイント取った時の他の子達との両手をたたき合っての掛け声も、姉貴からは口パクでいいって言われて
たけど、不思議に女声が出てしまう僕。そう言えばまだ僕声変わりってしてなかったし。
相手から見れば無名のチームの僕達だったから多分油断したのかも知れない。動揺したのかレシープとか
アタックにもあせりが出たのかミスが出続け、そしてとうとう僕の最後のアタックが決まった。
「Bコート、一回戦第一試合、二十一対十八でBritish Peachesが勝ちました」
その声に会場で小さなどよめき。無理も無い。無名のチームが強豪チーム相手に一セット目勝ったんだか
ら。