いよいよ大会開会式。勢ぞろいした女の子達の中に女装した男の子一人の僕。でも不思議とそんなに緊張

していない。さっきからずっと女の子達に囲まれて、お話したりボールのやりとりしたり。僕もいつのまに

かみんなと一緒なんだっていう危ない感覚になっていた。

そんな中、姉貴は横に並んだブルーラビッツの女の子の一人とにらみ合ったりぷいっと顔そむけたり。僕

に対して怒った時の顔を相手に向けて威嚇していた。

そしてとうとう始まった僕達の試合。お互い丁寧にお辞儀して、ありったけの裏声で、

「おねがいしまーす!」