そんなある日、僕は意外な人物と再会することになった。それは、かつて僕に女装の魅力を教えてくれた継母・美智子だった。
天空座のワークショップが行われている劇場のロビーで、美智子が声をかけてきた。
「優花……じゃない、今は本当に優花さんなのね。」
彼女の穏やかな笑顔を見て、僕は思わず涙がこぼれた。
「美智子さん……どうしてここに?」
「演劇が好きでね。フェスティバルであなたの舞台を観たの。とても素敵だったわ。」
美智子の言葉に、僕は胸が熱くなった。彼女のおかげで自分を受け入れる一歩を踏み出せたことを改めて感謝した。