颯太はワークショップでの訓練が進む中でも、常にリーダーとして僕たちを支えてくれていた。しかし、彼の様子がどこかおかしいことに気づいたのは、千夏からの指摘だった。

「颯太、最近元気がないわ。何か隠してるんじゃない?」

僕も彼の変化に気づいていたが、直接聞けずにいた。そんなとき、颯太が突然僕を呼び出した。

「優花、ちょっと話がある。」

公園のベンチで彼はゆっくりと語り始めた。

「実は……天空座から個人的にスカウトされたんだ。でも、僕はチームを離れるのが怖いんだ。」

彼の葛藤に触れ、僕はどう答えればいいのか分からなかった。ただ一つ分かったのは、彼もまた自分の道を模索しているということだった。