全国女装フェスティバルの成功により、女装サロンはその名を広め、より多くの人々がサロンに足を運ぶようになった。悠斗と美絵はその成長を喜びながらも、新たな問題に直面していた。それは、女装サロンの運営が一層プロフェッショナルな環境へと変化してきたことだった。

「悠斗、これからはもっと厳しくサロンを運営しなければならないわ。参加者たちはもっと高度な技術を求めている。」美絵はそう言いながら、次のステップへ進むための計画を提案してきた。

「でも、美絵さん、私たちは最初、誰もが安心して自分を表現できる場所を作りたかったんじゃなかったですか？」悠斗は少し戸惑いながら言った。

「その通り。でも、成長するためには、どんなに辛くても自分を磨き続けなければならないのよ。女装サロンはただの避け場じゃない。人々に力を与えるためには、もっと強くなければならない。」美絵の言葉には、情熱と同時に冷徹さが込められていた。

悠斗はその言葉に一瞬躊躇したものの、やはり自分の信じる女装サロンの価値が何であるかを再確認する時が来たと感じた。

「わかりました。私たちの女装サロンが何を目指すのか、もっと明確にしていきましょう。」