女装サロンを利用する多くの人々が、自分を表現する場所を見つけて心から笑顔を取り戻していった。悠斗と美絵は、その変化を見守る中で、何度も胸が熱くなった。

「悠斗さん、私はこのサロンに来て、自分を初めて好きになれた気がします。」ある参加者がそう語りかけてきた。

「ありがとうございます。」悠斗は笑顔で応えた。「ここはあなたのような人が自分を大切にできる場所です。あなたが輝いている姿を見て、私たちも力をもらっています。」

「最初は不安だったんです。でも、サロンのスタッフが親身にサポートしてくれて、少しずつ自信を持てるようになりました。」その参加者は涙ぐみながら言った。

「その自信を大切にして、これからも歩んでいってください。」悠斗は力強くその参加者を励ました。

サロンには、こうした声が日々溢れ、どんどん広がっていった。女装サロンが提供するのは、ただの技術や外見を変えることではなく、心の奥底に眠っていた自信と自己肯定感を引き出すことだと、悠斗は確信していた。