そんな中、女装サロンラビリンスでは新たなイベントが企画された。その名も「パートナーチャレンジ」。参加者が二人一組でペアを組み、それぞれの個性を引き立てる衣装とパフォーマンスを競い合うというものだった。
「これは面白そうだね!」と葵が目を輝かせて言うと、奏も同意するように頷いた。
「そうね。でも、涼、誰とペアを組むの?」
その一言に、場の空気が一瞬だけ張り詰めた。
涼は二人の顔を交互に見つめながら、悩むように口を開いた。
「…僕には決められないよ。だから、君たちに任せたい。」
奏と葵は涼の言葉に少し驚いたが、それぞれに考えを巡らせた。