翌日、奏が涼をカフェスペースに呼び出した。
「涼、やっぱり私とペアを組んでほしい。私たちはもう何度も一緒に衣装を選んできたし、きっと最高のパフォーマンスができると思う。」
奏の真剣な表情に、涼は頷こうとしたが、その時、葵も現れた。
「待って、涼。僕も君とペアを組みたい。君となら、新しい自分を見つけられる気がするんだ。」
涼は二人の言葉に再び悩み始めた。彼の頭の中には、奏との長い時間と葵との新しい絆が交錯していた。
最終的に涼は、サロンのオーナーである美月に相談することにした。美月は涼の話を聞きながら、静かに微笑んでこう言った。
「それなら、両方と組んでみたらどう?今回のイベントに限って、特別に三人チームを認めることにするわ。」
涼は驚きながらも、美月の提案に救われる思いだった。そして、奏と葵にそのことを伝えると、二人も納得してくれた。