「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第26話~」

「まあ、昔の事は水に流そうか。今さらとやかく言っても仕方がないしな。天使は今はもう結婚はしているのか?」

「してないわ。ずっと独身だから。北村くんは?北村くんも独身?

ちなみにこんな会話をしている間もカズちゃんは大声で喋りながら別室でいづみさんにメイクをしてもらっている。

「まあな。てか何で俺の名前を使って男装してるの?まあ、俺はたまたまいづみさんにつけてもらった名前が美喜だったんだよ・・・」

「北村くんの事が忘れられなくて。中学生の時ってやんちゃな男の子がモテるでしょ?あれが私には理解できなくて。

いつでも真剣な表情の北村くんがかっこいいと思っていたんだ。いや、今でもそう思ってるの。
だからこそ、あの時の北村くんを思い出す度に会いたいなって。その気持ちから『拓海』を名乗って男装をするようになったの」

「いや、そんなことを言ってくれるのはお前だけだ。ありがたい」

そんな会話を1時間ほどしていたらカズちゃんのメイクも終わった

「お待たせー!あら、たくちゃん、なかなかイケてるじゃないの!あたしより可愛いわよ!こちらの男性は?もしかしてたくちゃんの彼氏?」