「すごいじゃない!強豪相手に1セットとったんだよ!」
とまるで試合に勝った様に祝福してくれる。他の女の子達全員がその言葉にめそめそしている中、泣かな
いと決めていた僕の目にもつられてしまったのかいつのまにか涙が浮かんでいた。
「お姉ちゃん、ちょっとトイレ」
いつから姉貴の事をお姉ちゃんと言う様になったのかわからないけど、僕がそう言うと姉貴は僕の手を引
いてトイレに向かった。
さっきと違い、女子トイレは色とりどりのユニフォームの女の子達でごった返していたけど、ずっと試合
中も女で通ったし、もう女の子の一員て感じでトイレ二回目だし僕はもう気にならなかった。
待ち行列で姉貴の前に並び、
「そこ空いたよ」
の言葉にすっと入って、鍵閉めて、そして今度は、
(ちゃんと座ってしよ…)
ショーツとショートパンツ縫いで洋式のトイレに座って、乙姫鳴らして、
(男だから先たけていいけど、女の子だったら、これ全部丁寧にするんだろなあ)
なんて思いつつ、終わったらちゃんとペーパーで拭いてそして外へ。混雑している化粧台の前に陣取って
いると姉貴が終わって僕の横へ。