コンテスト当日、悠斗は女装サロンで学んだすべてのスキルを駆使して自分を仕上げた。衣装、メイク、歩き方。真琴も陰ながらアドバイスをくれた。
ステージに立った悠斗の姿は、女装サロンの客やスタッフ、さらには観客たちをも魅了した。結果的に、悠斗はコンテストで優勝を果たした。
その夜、女装サロンで祝勝会が開かれた。客たちは口々に「悠斗君がこの女装サロンをもっと有名にしてくれた!」と感謝の言葉を伝えた。
美絵もまた、冷たい表情の裏でほんのわずかに微笑んでいた。
「まあ、これくらいできるなら合格ね。」