イベントの準備が進む中で、悠斗と美絵の間には再び緊張が走った。
「女装サロンは簡単に開かれた場所になんてできないわ。中途半端なイベントは、この店の評判を下げるだけよ。」
美絵の言葉に悠斗は反論した。
「でも、もっと多くの人にこの女装サロンを知ってもらうことが大事なんじゃないですか?閉じた場所じゃなくて、みんなにとって安心できる場所にしたいんです。」
二人の意見は平行線をたどり、ついに美絵が感情的に言い放った。
「私がどれだけ努力してこの女装サロンを守ってきたか、あなたに分かるわけない!」