それ以来、悠斗と美絵は少しずつお互いを理解し合うようになった。美絵は厳しさを完全には捨てなかったが、悠斗の考えを受け入れる場面が増えた。
女装サロンは、地域での存在感をさらに高め、多くの人にとっての心の拠り所となっていった。そして悠斗は、自分がこの場所で果たすべき役割を再認識した。
「女装サロンは僕にとって、新しい自分を見つけるだけじゃない。ここで出会った人たちと一緒に成長する場所なんだ。」
美絵もまた、悠斗の姿にかつての自分を重ねながら、少しずつ心を開いていった。
悠斗は鏡に映る自分を見つめて微笑んだ。その目には、これまでの不安や迷いを乗り越えた確かな自信が宿っていた。そして、女装サロンの未来に向けて新たな挑戦を決意した。
「ここから始まる物語は、僕とみんなのものだ。」
一方、美絵もまた、彼女自身の過去と向き合いながら、新しい目標を胸に抱いていた。女装サロンは、二人にとっての未来への架け橋となっていく。