その夜、女装サロンの片付けを終えた後、美絵は悠斗を部屋に呼んだ。
「少し話があるの。」
美絵は悠斗の前に座り、ゆっくりと口を開いた。
「私はね、この女装サロンに全てを捧げてきた。自分の居場所を作るために、家族や友人を犠牲にしてきたわ。」
「でも、悠斗がこの女装サロンを変えたことで、私も少しずつ気づき始めたの。大切なのは、自分だけの居場所じゃなくて、誰かと共有できる居場所なのかもしれないって。」
美絵の瞳には涙が浮かんでいた。「ありがとう、悠斗。あなたのおかげで、私も少しずつ変われそうよ。」
悠斗もまた、彼女の言葉に胸が熱くなった。「僕も、美絵さんのおかげでここまで来られました。一緒にもっと素敵な女装サロンを作りましょう。」