その数日後、美絵は突如として新しい方針を打ち出した。

「この女装サロンの方向性を少し変えようと思うの。」

「方向性を変えるって、どういうことですか?」悠斗が尋ねると、美絵は冷たく言った。

「初心者向けのイベントはやめるわ。女装サロンを、もっと洗練された高級路線にする。」

「高級路線…?」悠斗は言葉を失った。

「そう。中途半端な居場所は叩かれるだけ。女装サロンを守るためには、もっと強く、もっと特別な存在にならなければならないのよ。」

「でも、それじゃ初心者や居場所を求めている人たちが…!」

「甘いわね、悠斗。この世界では強さがなければ生き残れないのよ。」美絵の目は冷たかった。

悠斗は反論したい気持ちを押し殺しながらも、自分なりの方法で女装サロンを守る決意を新たにした。