プロフェッショナルコースの初回説明会の日が近づくにつれ、悠斗と美絵の間には再び緊張が走った。

「こんな内容じゃ、女装サロンの本質を見失うわ。」美絵は悠斗が作成したカリキュラム案を手にしながら言った。

「でも、美絵さんが言ってたことを反映させました。これなら初心者からプロまで幅広く対応できる女装サロンになるはずです。」

「甘いわね、悠斗。女装サロンで求められるのは、ただ技術を教えるだけじゃない。その人自身の人生を支える覚悟が必要なのよ。」

「人生を支える覚悟…。」悠斗はその言葉の重みを理解しながらも、自分の案が否定されたことに苛立ちを感じていた。

「そんなに自分が正しいと思うなら、やってみなさい。失敗したら、すべての責任を取る覚悟でね。」美絵は冷たく言い放ち、会議室を出て行った。

悠斗は拳を握りしめながら、自分の選んだ道を進む決意を新たにした。