都市でのイベント開催が決まったものの、今回の規模はこれまで以上に大きなものであり、準備にかかる時間も費用も膨大だった。涼たちはサロンを拡大し、より多くのスタッフと協力し合って、詳細な計画を立て始めた。

「今回はただの展示やパフォーマンスだけじゃない。」涼が言った。「実際に体験できるブースを作り、誰でも気軽に女装を楽しめる場所を提供したいんだ。」

奏も加わって、「それに加えて、トークセッションやワークショップも組み込んで、参加者がもっと深く女装文化を知れるようにしよう。」

葵は熱心にメモを取りながら、「イベントには、一般の参加者も取り込めるように、いくつかのカテゴリーに分けて体験してもらうといいかも。例えば、初心者向けの簡単なメイクや、上級者向けのファッション提案。」