女装サロンでの全ての試練を終えた私は、ついに迷宮の出口に立った。出口からは明るい光が差し込み、その先には新しい世界が広がっているように感じられた。
「涼さん、これからは現実の世界で、あなたが女装サロンで得たものを生かしてください。」
スタッフたちは一人ひとりが笑顔で私を見送り、その視線には深い信頼と愛情が込められていた。
「涼、また戻ってきたいと思ったときはいつでもいらっしゃい。女装サロンラビリンスは、常にあなたを歓迎するわ。」
沙羅様のその言葉に胸が熱くなった。
「ありがとうございます。本当に…ありがとうございます。」
そう言い残し、私は新しい世界へと一歩を踏み出した。
現実世界に戻った私は、女装サロンラビリンスでの経験を思い出しながら、少しずつ日常を変えていった。以前は感じることができなかった自由と自信が、私の中にしっかりと根付いていた。
友人たちや家族にも、少しずつ自分の新しい一面を見せ始めた。最初は驚かれたが、次第にみんなが私の変化を受け入れてくれた。
そして、ある日私は決意した。
「今度は、私が誰かのために新しい女装サロンを作る番だ。」
この物語の終わりは、新しい始まりの合図でもあった。