涼がスタッフとしての活動を始めてから数週間が経過した。女装サロンラビリンスには毎日のように新たな挑戦者が訪れ、迷宮の中で自分を探し続けている。涼もまた、かつての自分と同じように不安を抱える彼らを導きながら、さらなる成長を遂げていった。
しかし、ある日、涼の元に沙羅様から特別な呼び出しがかかった。
「涼、あなたに与えたい新たな試練があります。」
「新たな試練…?」
沙羅様は意味深な笑みを浮かべながら、彼女の隣に座る一人の女性を紹介した。その女性は黒いローブを纏い、まるで影そのもののような存在感だった。
「こちらはリリス。彼女は『影の女装サロン』を統括する者です。」
「影の…女装サロン?」
その言葉に涼は驚きを隠せなかった。