リナさんが提案した新しいイベント「女装サロンラビリンス・自己表現フェスティバル」が開催されることになった。このフェスティバルは、女装という枠を超えて、あらゆる形の自己表現を祝う場となる予定だった。衣装、メイク、髪型、言葉、全てが表現の一部として認められ、それぞれが自分の「真の姿」を見せることができる場所だ。
舞さんが言った。
「このフェスティバルは、ただの展示ではないわ。女装サロンラビリンスを通じて、もっと多くの人に『自分らしくいること』の大切さを伝えたいの。」
準備は大忙しだったが、サロンのスタッフや参加者は皆、フェスティバルに向けて一丸となって準備を進めていた。衣装はもちろん、舞台装飾や演出も一切妥協せずに作り上げられた。女装サロンラビリンスを象徴するような色とりどりの衣装が並ぶその光景は、まさに自由な表現の祭典そのものであった。
僕はその準備を手伝いながら、ふと気づいた。この場所がただの「女装」を楽しむ場ではなく、もっと深い意味を持つ場所になっていることを。女装サロンラビリンスが発信するメッセージは、単なる外見の変化ではなく、心の解放であり、自由であり、自己愛であった。