「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第27話~」
「違うよ。んまあ、中学が同じだったんだよ彼女・・・いや、彼とは」
「あらら?よく見たら女性じゃないの。男装されてる方なのね。はじめましてー女装子の和子ですー。カズちゃんって呼んでくださいねえ?」
何故だか彼女と浮気相手に囲まれているかのような気分になった。天使ともカズちゃんとも何もないのに。
「和子さんですね。はじめまして。私はあまつかみきです。男装中は拓海で・・・」
「もしかしてあまつかはエンジェル、天使と書いてあまつかと読むのかしら?」
「はい、そうです」
「嫌だあ。出来すぎてるわあ。こんな綺麗な顔をして天使だなんて出来すぎてるわあ。ねえ、ラインのID教えてよお。私、お友だちが少ないのよぉ。嫌がっても無駄よ。強制執行ー!」
「ええ。喜んで。嫌がる理由がないわ。私もお友だちが少ないんですよ。和子さんはお仕事は何をされてるんですか?」
「まあ、自営で細々とやってるわ。コンビニのフライドチキンがご馳走ですわ」
「あはは!でも、コンビニのフライドチキンもなかなか美味しいですよね」
「あら、あなたみたいな綺麗な顔の人でもコンビニのフライドチキン食べるのね」
くそう。何でこいつらこんなに仲良しになってるんだ?何故かどちらに対しても嫉妬心を抱く俺。