「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第37話~」

「私も混乱しているのよ。偶然が色々と重なってね。私はしょうもない冗談を言ったりするけれど、これは本当の話です」

まだ付き合いそこまで長くないけれど分かる。冗談を言うときにカズちゃんは真剣な顔はしない。

「しかしおかしいよな。それならなんであいつは結婚を前提にお付き合いがどうたらって言ってきて、お前は仮にも自分の妻を俺に引き合わせようとするんだ?馬鹿にするのもいい加減にしろよ。これが嘘でも本当でも馬鹿にしすぎだよ。不愉快だ」

怒りを抑えて言うつもりだった。でも、出来なかった。

「あら、たくちゃんどこに行くの?」

「帰る。不愉快だからな。天使にも連絡して例の話は無かった事にしてもらう」

「そう。分かった。ごめんなさいね・・・」

俺はカズちゃんをおいて居酒屋を出た。
そして天使にすぐに電話をした。・・・出ない。
それでも俺はかけ直す。

それでもやっぱり出ないからメールを送ることにした。何故だか目から涙が流れてきていた。