ある日、美絵が悠斗に声をかけた。

「悠斗、次のイベントでこの女装サロンの代表として出てもらうわ。嫌とは言わせないから。」

イベントとは、地元で開催される女装コンテストだった。美絵の意図は単純だった。悠斗にプレッシャーをかけ、失敗させることで自分の優位性を示したいというものだった。しかし、悠斗はそれを受け入れることにした。

「僕が女装サロンの代表として出ることで、この場所の意味を伝えられるならやってみるよ。」

美絵は予想外の答えに一瞬驚いたが、すぐに笑みを浮かべた。「いいわ。じゃあ全力で準備しなさい。」