そんな中、女装サロンに新しいスタッフが加わった。名前は真琴(まこと)。彼はプロのメイクアップアーティストであり、美絵の知人だった。真琴は悠斗に親しげに話しかける一方で、どこか挑戦的な態度を崩さなかった。

「悠斗君、君も随分頑張ってるみたいだね。でも、女装サロンで本当に必要なのはセンスと技術だよ。」

真琴の言葉に、悠斗は悔しさを感じたが、それが逆に向上心を刺激した。

「女装サロンはただの場所じゃない。ここに来る人たちにとっては、新しい自分を見つける場所なんだ。」悠斗はそう自分に言い聞かせながら、さらに努力を重ねた。