ついに初心者体験会の日がやってきた。女装サロンには初めて訪れる人たちが集まり、緊張と期待が入り混じった空気が漂っていた。

「ようこそ、女装サロンへ!」悠斗は笑顔で参加者たちを迎えた。

体験会では、衣装選びからメイク、ウォーキングまでが丁寧に教えられた。参加者たちは最初こそ戸惑っていたものの、徐々に笑顔を見せ始めた。「女装サロンがこんなに楽しい場所だったなんて!」という声があちこちで聞こえた。

美絵もその様子を見守りながら、微かに微笑んでいた。「…これが悠斗のやり方なのね。」

イベント終了後、美絵は悠斗に近づき、静かに言った。

「私のやり方とは違うけれど、あなたの女装サロンも悪くないわ。」

その言葉に悠斗は驚きつつも嬉しそうに笑った。「ありがとうございます、美絵さん。」