女の子達の不思議な匂いが充満する中、僕は顔真っ赤にして最後部座席の真ん中へ。姉貴は二列目のドア
側に座って何事もなかった様に横の子とおしゃべり始めるけど、その子達は姉貴の言葉に耳を貸さず、後ろ
を振り返って僕の顔見つつ笑いながら話しかけてくる。
「泉ちゃんだよね?」
「今日一日泉ちゃんだからね」
その様子を見たママ達はほっと一安心している様子。
「なんとかなるかもよ」
「まあ、女の子ってあの年頃になると年下の男の子の面倒見たがるからね」
そして僕達を乗せたワゴン車二台が体育館へ走り出した。