涼は、葵、リサ、千春、薫という個性豊かな女性たちとの出会いを通じて、自分の考え方や感情に大きな変化を感じていた。最初は「元の自分に戻る方法」を探し続けていたが、時間が経つにつれて「女性としての人生」にも新しい価値を見出していった。

ある日、涼は再び神社を訪れる決意をする。自分を女性に変えた「鏡」の前に立ち、問いかけた。

「なぜ俺がこんなふうになったのか。その理由を知りたい。」

鏡は淡く輝き、女性としての涼の姿を映し出す。すると、どこからともなく声が響いた。

「あなたの心が、変化を望んだのです。」

驚きとともに涼は思い返した。以前の自分は、平凡な日常に埋もれ、自分の可能性や感情に向き合うことを避けていた。しかし女性としての生活を通じて、新たな自分に出会い、これまで気づかなかった喜びや苦労を知った。

「もし元に戻りたいなら、そう願えば叶うでしょう。ただし、選ぶのはあなた自身です。」

涼はしばらく黙り込んだ後、穏やかに微笑みながら答えた。

「いいえ、このままでいい。この身体で、もう一度生き直したいんだ。」