3か月が経った頃、エリザベートがラビリンスを訪れた。

「随分と変わったじゃない、隆也。」

彼女の前に立つ自分は、以前の俺とは違っていた。黒のドレスに身を包み、背筋を伸ばし、ヒールの上で安定して立っている。

「あなたに足りなかったのは、自分を開放する勇気。今のあなたはそれを手に入れたわね。」

エリザベートの言葉に、胸が熱くなった。彼女がなぜ俺をこの場所に導いたのか、その理由がはっきりと分かった気がした。

「ありがとう、エリザベート。」

女装サロンラビリンスは、単なる女装のための場所ではなかった。ここは、自分を再発見し、自由になるための場所だったのだ。

その日、俺は自分自身と向き合う新たな旅に出る決心をした。