東京・西東京市田無にある「女装サロンラビリンス」は、どこかミステリアスで魅惑的な空間だ。煌びやかなライトに照らされたショーウィンドウには、カラフルなドレスやウィッグが飾られ、まるで別世界の入口のように佇んでいる。今日は、その女装サロンラビリンスに、あるカップルがやってきた。


カップルの来店

「ここだよ、達也!女装サロンラビリンス!」
明るく弾けた声を響かせたのは、紗希(さき)。彼女は達也の彼女で、流行りの最先端を追いかけるのが大好きな女性だ。

「えっ、本当にここに入るの?」
戸惑いながら看板を見上げる達也。見るからに普通の青年だが、彼は紗希の提案にはいつも逆らえない。

「当たり前じゃん!東京に来たんだから、こういうユニークな体験もしてみないと!それに、女装サロンだよ?私、達也がどれだけ可愛くなるか見てみたい!」

「いやいや、俺が女装するの?紗希がやるんじゃなくて?」

紗希はニヤリと笑い、達也の手を引っ張った。
「行こう!絶対楽しいから!」


女装サロンラビリンスの内部

店内に入ると、華やかさと温かみを兼ね備えた空間が広がっていた。壁には鮮やかなドレスやアクセサリーが並び、カウンターではスタッフが笑顔で迎えてくれる。

「いらっしゃいませ、女装サロンラビリンスへようこそ!」
接客に出てきたのは、スタイリストのユリカさん。センスが光る装いと親しみやすい雰囲気の彼女が、カップルの来店を歓迎した。

「今日はどうされますか?」

紗希が即答する。
「彼を女装させてみたいんです!絶対似合うと思うんですけど!」

「えっ!?ちょっと待てよ!」
達也が慌てて止めようとするが、ユリカさんはすぐに乗り気になった。

「いいですね!カップルで女装を楽しむなんて素敵!彼もきっと可愛くなりますよ。」

達也は観念したように溜息をつき、仕方なく紗希の提案に従うことにした。


初めての女装体験

まずは、メイクと衣装選びから始まる。ユリカさんは達也の顔をじっくりと観察し、
「あなた、すごく中性的な顔立ちだから、絶対に似合います!」
と自信満々に言った。

「いやいや、そんなわけないでしょ……。」

しかし、紗希は大興奮だ。
「達也、絶対可愛いよ!これとかどう?フリフリのドレス!」

達也は観念して試着室に入り、指定されたドレスを着て出てくると――。

「えっ、やばい……達也、可愛すぎる!」

メイクが終わり、ドレスをまとった達也は、まるで別人のように変身していた。鏡に映る自分に驚きつつも、どこか悪い気がしない。

「どう?紗希。」

「もう、完全にアイドルじゃん!写真撮っていい?」

恥ずかしそうに笑う達也の隣で、紗希はスマホを構え、大興奮で撮影を始めた。


女装を楽しむカップル

その後、達也と紗希は店内のフォトスポットで撮影会を開始。フリルのドレスやシックなロングドレス、猫耳やリボンのヘアアクセなど、様々なスタイルを試しながら盛り上がった。

「これ、意外と楽しいかも……。」
達也が照れくさそうに言うと、紗希は笑いながら答えた。
「でしょ?女装って奥が深いんだから!」

ユリカさんも微笑みながら言った。
「こうしてカップルで楽しんでいただけると、私たちも嬉しいです。またいつでも遊びに来てくださいね。」


帰り道の二人

店を出た帰り道、達也はふと口を開いた。
「女装なんて最初は絶対無理だと思ってたけど……意外と楽しかったかも。」

「でしょでしょ!次は私とお揃いの衣装で撮影しようよ!」

「え、まだやるの?」

「当たり前!東京にいるうちにもっと女装サロン巡りしようよ!」

笑い合いながら歩く二人。その姿は、女装サロンラビリンスで過ごした非日常の時間を胸に、新たな思い出を作る未来を見ているようだった。