「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第20話~」
気づいたらメイクは完了していた。
「ささ、なかなか綺麗に仕上がりましたよ!鏡見てごらん。宝塚出身の女優さんみたいだから!」
鏡の中にはどこから見ても綺麗な女性がいた。女装姿の俺を見てドキッとしちゃったくらいだ。
俺は自分の顔に自信がない。だから余計に驚いている。
「いづみさん半端ないですね!こんなに綺麗になれるなんて!俺、カズちゃんより可愛い!」
「ふふ。でも、美喜さん本当に可愛い。黙っていたら男性って気付かれないかもしれないよ?じゃあ、写真撮りましょうか。今準備しますから」
写真。繰り返すようだけど、俺は自分の顔に自信がない。だから写真なんかほてんど撮らない。
『自撮り棒』が売れてるなんて信じられないくらいだ。
普段の姿なんて撮られたくないけど、今なら撮られたい。綺麗になってるし。