「俺の趣味・女装サロンへ遊びに行くこと ~第47話~」

そして、翌日。婚姻届を役所に提出した。これで、俺と天使は正式に夫婦になったわけだ。

「天使、これからもよろしくな」

「もう、私は天使じゃなくて北村美喜。結婚したんだから。今日から下の名前で呼びあおう?ね?拓海くん」

「み・・・美喜」

「照れてるの?もう。中学生の時から全然変わってないね。でも、そういう所が大好き。子供が生まれても美喜って呼んでね?」

天使・・・いや、美喜も中学生の時から全然変わってない。優しくて、裏表の無い性格だ。誰からも愛されるような人で。きっと生まれてくる子供にとってもいいお母さんになるだろう。

「ねえ、さっきから黙ったまま私の事を見つめてるけど、私の顔に何かついてる?」

「うん、ついてる。鼻とか口とかがついてるよ」

「んもー、変なパパでちゅねえ。ママ困っちゃうわぁ」
なんててお腹の赤ちゃんに話しかける姿もまた、可愛らしくて惚れ惚れする。

よく「同窓会で昔のマドンナに久しぶりに会ったら完全におばさんになっていてショックだった」みたいな話を聞くけれど、美喜は昔より確実に綺麗になっている。