パーティーが終わり、女装サロンを出た二人は、夜の街を歩きながら話をしていた。

「今日のパーティー、楽しかったね。」

奏が微笑みながら言う。その横顔に涼は思い切って自分の気持ちを伝えたくなった。

「奏…あの、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ。」

「うん、なに?」

涼は一瞬だけ躊躇したが、勇気を振り絞って言葉を紡いだ。

「奏といると、なんだかすごく安心するんだ。そして、もっと一緒にいたいって思う。これって変かもしれないけど…奏のことが、特別な存在に思えてならないんだ。」

奏は驚いた表情を浮かべた後、静かに涼の手を握った。

「涼、ありがとう。私も同じ気持ちかもしれない…。こんな風に誰かと近づけるなんて思っていなかったけど、涼となら、もっと素直な自分でいられる気がする。」

その言葉に、涼は胸の奥が温かくなるのを感じた。二人は女装サロンラビリンスという場所で出会い、友情を超えた絆を育み始めていた。