「社会全体に女装文化の魅力を伝える」――涼たちの新たな挑戦が始まった。

巡回イベント「ラビリンス・コンパス」は各地で成功を収めたが、その中で浮き彫りになったのは、女装文化に対する偏見や無理解だった。参加者の中には、「興味はあるが、自分の周りでは言い出せない」という声も少なくなかった。

「もっと大きな場で、女装文化が自由であるべきだと発信する必要がある。」涼はそう決意し、全国規模のキャンペーンを企画することにした。

その名も「ジェンダーフリーダム・フェスティバル」。女装文化を中心に、多様性と受容をテーマにしたフェスティバルだ。