「涼、少しは進歩したようね。」
数日後、女装サロンラビリンスの特別室に沙羅様が現れた。彼女は以前と変わらず美しく、威厳に満ちていた。
「女装は単なる服や化粧の問題ではないのよ。心の奥底から、あなた自身が変わらなければ意味がない。」
私は深く頷き、彼女にこれまでの体験を話した。鏡の回廊での気づきや、新たな自分を模索する中で感じた葛藤についても伝えた。
「ふふ、いいわね。その調子で進みなさい。だが、迷宮はまだ深いのよ。」
沙羅様は手元の鞭を軽く振りながら言葉を続けた。
「次は、女装サロンラビリンスの奥にある『仮面舞踏の間』に行きなさい。そこで、あなたは本当の自分と向き合うことになるでしょう。」