「ようこそ、真実の舞台へ。」

最深部にあるという舞台に立つと、そこにはこれまでの参加者たちが観客席を埋め尽くしていた。彼らの視線を一身に受ける中、私は自分のドレスを纏い、ゆっくりと歩みを進めた。

「ここでは、ただ美しさを見せるだけではなく、あなた自身の物語を伝えるのです。」

司会者の声が響く。私は深呼吸をし、これまでの経験や感情を一つずつ言葉にして語り始めた。

「私は、これまで自分の気持ちを隠して生きてきました。でも、女装サロンラビリンスを通じて、本当の自分を見つける勇気を得ました。」

観客たちは静かに耳を傾け、その姿が私を支えてくれるように感じた。

真実の舞台での経験を終えた私は、再び沙羅様の前に立った。彼女は満足そうに微笑み、静かに告げた。

「よくやったわ。これであなたは迷宮を抜け出す資格を得た。」

しかし、私は迷宮を離れることに躊躇していた。この場所は私にとって、新しい自分を見つけるだけでなく、人生を変えるきっかけを与えてくれた特別な場所だったからだ。

「迷宮はいつでもあなたを迎え入れるわ。」

沙羅様の言葉に励まされながら、私は女装サロンラビリンスを後にした。しかし、心の中には再び訪れる決意が芽生えていた。