そして迎えた当日、女装サロンラビリンスの一角が華やかなステージに変貌していた。ライトに照らされたステージでは、次々と個性豊かな参加者たちが、自分らしい女装姿を披露していく。観客の拍手や歓声が、サロン内を包んでいた。

僕の順番が近づくと、心臓の鼓動が激しくなるのを感じた。しかし、リナさんが優しく微笑みながら言った。

「大丈夫。ここは女装サロンよ。みんなあなたの味方だから。」

その言葉に背中を押されるように、僕はステージへと足を踏み出した。ライトが当たる中、僕は自分が用意した衣装をまとい、堂々と歩いた。観客席には、舞さんや大輔の姿も見える。彼らの笑顔に励まされ、僕は自然と笑みを浮かべていた。